tag:blogger.com,1999:blog-44003335942261169892024-03-05T16:35:22.704+09:00勝手にお薦め建材紹介所(株)野平都市建築研究所が、これまでの家づくりで使用してきた様々な建築材料の中から、これはいい! と思ったものを独断と偏見で紹介するブログです。ぜひ、あなたの家づくりの参考にして頂ければ幸いです。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.comBlogger23125tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-90809935368659997132015-10-24T11:53:00.000+09:002015-10-24T11:53:39.068+09:00木材保護塗料ならサニーウッドの「スーパーデッキ」 <div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjsLTqz5Rc6iKziKh_XLn9LGE0-AQ1utBnfkpBCUHb1H_X9jqcHJDCqoFnJh_kkv8iDixjoP0cEZtDiWcQf_P65dmRRlAJjgV0rvBg1r80Ukoxd-F6vnpPhu4ZUDET0G6xGW5zAINvz3Y8r/s1600/%25E3%2582%25B9%25E3%2583%25BC%25E3%2583%258F%25E3%2582%259A%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2586%25E3%2582%2599%25E3%2583%2583%25E3%2582%25AD.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjsLTqz5Rc6iKziKh_XLn9LGE0-AQ1utBnfkpBCUHb1H_X9jqcHJDCqoFnJh_kkv8iDixjoP0cEZtDiWcQf_P65dmRRlAJjgV0rvBg1r80Ukoxd-F6vnpPhu4ZUDET0G6xGW5zAINvz3Y8r/s320/%25E3%2582%25B9%25E3%2583%25BC%25E3%2583%258F%25E3%2582%259A%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2586%25E3%2582%2599%25E3%2583%2583%25E3%2582%25AD.jpg" /></a></div>
木材保護塗料は、キシラデコールを筆頭にオスモ、リボス、アウロなどのドイツ系塗料がよく使われていて、私も色々試して来たのですが、いまいち保ちが良くない、という不満が常々ありました。
まず、気に入らないのが、紫外線を遮る為に混入されている顔料が、殆ど塗装した木材の表面に留まり、浸透してゆかないため、2〜3年も経つとペンキが剥がれた様にみっともない状態になってしまうことです。顔料の粒子が粗い為に浸透してゆかないということなのでしょうが、5年ごとに塗り重ねるのも手間であり、美しくないのです。
たまたま、自宅の古くなったウッドデッキを作り替える時に、サニーウッドというデッキ材のネット販売をしているところから材料を調達したのですが、そこに「スーパーデッキ」という一度塗りでOKという保護塗料があったので、材料と一緒に注文してみました。値段は他の保護塗料に比べるとちょっと高かったのですが、このスーパーデッキを塗ってみて驚きました。何とも滑らかに浸透してゆくではありませんか。
上質の亜麻仁油と桐油とパラフィン油を均一にブレンドしたものということですが、非常に浸透性が高く、撥水性、防カビ性に優れ、木材本来の美しさを引き出し、保ってくれる、しかも、確かに浸透性が高い為か、保ちがすこぶるいいのです。
この時以来、外部で使用する木部の保護塗料はこの「スーパーデッキ」を指定しています。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-47549747567843935292014-03-15T11:20:00.002+09:002014-03-16T11:49:48.048+09:00トリプルガラス入りの木製断熱サッシ北海道では断熱に対する要請が厳しいので、熱損失の大きい窓についてはそれこそ高性能な断熱サッシが求められています。<br /><br />現在、最も性能の高いサッシはトリプルガラス入りの木製サッシで、国内でも結構作られていますが、やはり値段が高いため、多くは北欧・北米で作られているサッシを輸入して使われているケースが多いと言えるでしょう。<br /><br />首都圏においては、相当マニアックでお金のある人ぐらいしか使えない代物で、スエーデンハウスやOMソーラー関係で大量仕入れでコストダウンできるところ以外、一般の設計者にとっては、アルミの断熱サッシを使えるくらいで上等と言えるところですが、私の場合、結構、ポイント的には木製サッシを使っています。<br /><br /><b>プレーリーホームズ</b>の”<b>レノホンダ</b>”というシリーズで、これはスエーデンから輸入しているトリプルガラス入りの木製断熱サッシです。<br /><br />種類は限定されているのですが、私は1200角の横軸回転窓を好んで使っています。1台8万円くらいで入るので、この手のサッシとしては最も安いのではないでしょうか?(以前UPした「スノコの外壁を可能にする透湿防水シート」の記事の写真にも載っています。)
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj_kNm9PAPXpaO9n3wl_oR-nPiAl_yyI6g2ZDG08L8qw6rxyjBEVp2TtJS9TgUs5hyphenhyphenqqIYkRe0bqQfPXuq41xZZi0vcjNROvCSLNJMitSVVP8sqT8mzupUjD1w0cqlgsLe0db83kH5f80U7/s1600/IMG_0545.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj_kNm9PAPXpaO9n3wl_oR-nPiAl_yyI6g2ZDG08L8qw6rxyjBEVp2TtJS9TgUs5hyphenhyphenqqIYkRe0bqQfPXuq41xZZi0vcjNROvCSLNJMitSVVP8sqT8mzupUjD1w0cqlgsLe0db83kH5f80U7/s320/IMG_0545.JPG" /></a></div>poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-75860506207158122762014-03-12T18:36:00.000+09:002014-03-16T11:51:45.241+09:00ホウ酸系の安全な防蟻剤木造住宅の土台にはヒノキの心材を使うのが私の事務所としての一般仕様で、価格的には安くても防腐剤注入材は使いません。本当はヒバ材を使いたいのですが、ヒバは関東県では入手困難で、基本的にはできるだけ気候条件の合った近県材を使うという方針です。<br /><br />さらに、地盤面から1mの高さまでの木部には防蟻処理をしなければならないので、一般的には相変わらず農薬由来の劇薬を塗って(吹き付けて)シロアリに対処しようという感じなのですが、私の事務所では<b>ボロン・デ・ガード・プロ</b>とか、<b>エコボロン</b>といったホウ酸系の薬剤を使用しています。<br /><br />これらはアメリカ産の防蟻剤で、日本に生息するシロアリよりも強力なアメリカカンザイシロアリを駆除する為に開発されたものですが、透明な水飴の様な状態の液剤を水に溶かして、それを木部にハケで塗ります。<br /><br />この薬剤はその毒性によってシロアリを殺すのではなく、シロアリが体内に取り込んだ時に、その消化を妨げる事によってシロアリをやっつける、というもので、殆ど匂いもなく、なめても問題ありません。ホウ酸は目薬にも入っている位ですから、農薬系の薬剤に比べたら私達の健康に対しては極めて安全性の高い薬剤と言えます。<br /><br />ただ、防蟻業者にははなはだ嫌われています。木材表面に塗るもので、農薬系に比べて木材の中への浸透性が低いので、水に濡れると落ちてしまう、と言って何とか避けようとしますが、結局、これらのホウ酸系の防蟻剤は大工さんでも、素人さんでも誰でも手軽に塗れるので、誰にでも扱えなかった防蟻処理という特権を失ってしまうという危機感があるのかもしれませんね。<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjVrWA5RQ66lczmISyaNQc29ZQF7wmSVDo-_jofsUjR2RhV0BKadqAbEwdmKQk7ieQbjJrpbPWwLlU8kpoRGyX5g7lS7M82zuy0cNFCULvrPM5Mdf_dKAw06u_8p_bCKec5pGb2ZEXJqCqy/s1600/IMG_0473.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjVrWA5RQ66lczmISyaNQc29ZQF7wmSVDo-_jofsUjR2RhV0BKadqAbEwdmKQk7ieQbjJrpbPWwLlU8kpoRGyX5g7lS7M82zuy0cNFCULvrPM5Mdf_dKAw06u_8p_bCKec5pGb2ZEXJqCqy/s320/IMG_0473.JPG" /></a></div>poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-24614157843216230892014-02-25T16:15:00.000+09:002014-03-16T11:53:12.259+09:00お洒落なものが安く何でもそろうサンワカンパニー<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiAHPSPZ-QQPh-Wyf7s10tFjjkflHanK1BRoqr_LGdA_YbK4S9uAYBjT6r2JCz0YIBugdIKvbt1Dx3vPUjdsj-mmGXXRUYeE_cMDWr93Yy6uXoR70zgz6hWAB8SofzQOljHqSzqRioc2Z-F/s1600/IMG_1045.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiAHPSPZ-QQPh-Wyf7s10tFjjkflHanK1BRoqr_LGdA_YbK4S9uAYBjT6r2JCz0YIBugdIKvbt1Dx3vPUjdsj-mmGXXRUYeE_cMDWr93Yy6uXoR70zgz6hWAB8SofzQOljHqSzqRioc2Z-F/s320/IMG_1045.JPG" /></a></div>
☆
<b>サンワカンパニー</b>はネット上で様々な建材、住設機器を売っている建材商社、否、独自に開発している製品も多いので、メーカーと言ってもいいのかもしれません。ネット販売なので価格がクリアーで安く、安いのにデザインがシンプルでお洒落、建築家好みでなかなかいいのです。あまり安いのでショールームに実際の品物を確認に行くことも度々ありますが、結構使えます。<br /><br />
写真は洗面化粧台で「<b>トロピカ+カリッサセット</b>」に<b>ウォールミラー</b>(収納三面鏡)ですが、これらを家具工事として造作すると倍の金額になってしまうし、下手なメーカー品よりもずっと安くお洒落です。<br /><br />
私がよく使うのは、艶っ艶なウレタン塗装を施した「<b>グロッシー</b>」という収納家具で、これをトイレや洗濯機の収納として使います。その他、結構頻繁に使っているのは、グッドデザイン賞を取った階段手摺「<b>ハンドレール</b>」、色々組み合わせができる「<b>レンジフード・ミニマル</b>」、自社開発の<b>キッチンパネル</b>、それに<b>ウッドデッキ</b>などです。<br /><br />
皆さんも一度、ショールームに行って見て下さい。物と値段を見て、他のメーカーと比較してみれば、使えそうなものが沢山見つかるはずです。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-46753018807575798162014-02-21T12:18:00.002+09:002014-03-16T11:55:24.814+09:00ホタテ貝殻の内装塗装<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEizPUjLqiQJKLaR-PrcWkVnE8uhEThpY9uIrtGviEh66TuM-1VhwJkje_nX6dvlCPW2XbQW-d0hmw_y5-4GmGd8Pbg3QqK-xUshJ_8bJOjuy4CEMYejG2a_tuAgnsypSo71R1Xgn5nkgShM/s1600/IMG_1014.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEizPUjLqiQJKLaR-PrcWkVnE8uhEThpY9uIrtGviEh66TuM-1VhwJkje_nX6dvlCPW2XbQW-d0hmw_y5-4GmGd8Pbg3QqK-xUshJ_8bJOjuy4CEMYejG2a_tuAgnsypSo71R1Xgn5nkgShM/s320/IMG_1014.JPG" /></a></div>
住宅の内装をクロス貼りにする、というのは私の事務所では殆どありません。お金があれば左官で漆喰を塗り、それが無理なら塗装タイプの漆喰をローラーや吹き付けで仕上げたりしてきましたが、どうしても気になるのがクラックです。<br /><br />これは塗り壁の宿命の様な感じもしますが、最近ではホタテ貝殻の粉末から作られる<b>チャフウォール</b>、<b>シェルウォール</b>といった塗装をしています。<br /><br />最近流行りの健康素材ですが、価格的にはリーズナブルで、VOCの低減、吸放湿性、抗菌・防カビ、防火性があるという試験データが出されています。ローラーや刷毛塗りもできますが、吹き付けがやはり仕上がりが奇麗なので、吹き付けで施行しています。<br /><br />現段階でチャフウォールで施行した現場でいくつかクラックの発生を確認していますが、シェルウォールはその謳い文句に「柔軟性があり、クラックが入りにくい」と書かれており、シェルウォールを施行した現場では現状、クラックをまだ確認していません。状況を見てこのままクラックの発生がなければ、シェルウォールを使ってゆこうかと思っています。<br /><br />いづれにしろ、塗装仕上げとしては漆喰ほどしっとりとした感じにはなりませんが、十分合格点をあげられる仕上げです。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-26571864320537158622014-02-21T10:25:00.000+09:002014-03-16T11:56:47.201+09:00大和重工のいものホーロー浴槽 設計事務所としては住宅の浴室に既成のユニットバスを入れることはまずありません。浴室は最もデザインしたい場所であり、私の個人的な趣味としてはいつも「露天風呂」を目指しているのです。<br /><br />浴室はできるだけ開放的に気持ちのよい空間にしたいと思っています。高密度の首都圏ではなかなか外に向けて開くことは難しいのですが、中庭やちょっとした坪庭を設けたりして、窓を開けて入浴ができる様にいつも工夫しています。<br /><br />
さて、浴室を作る上で重要なのは内装で、私の場合、最近では殆どサワラなどの水に強い無垢の板材を壁・天井に張っています。これはちょっと高級な旅館の浴室の様で、香りも良く気分的にとてもリラックスできます。<br /><br />次に大事なのが浴槽ですが、私は<b>大和工業のいものホーロー浴槽</b>を使っています。大和工業はいものホーロー浴槽の専門メーカーで、ある大手のメーカーの製品の中にラインナップされているホーロー浴槽も実はこの大和工業が作っているのです。ですから、メーカー品よりも安く良い品を選ぶことができます。<br /><br />私は大和工業のラインナプの中でも最もシンプルな<b>CASTIE</b>というシリーズが気に入って使っています。<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhCUXfYHPN2uURv4VG40wOHOn2dGHvvSpgm_LwZJKW53ABqN3chbFSNCzE8tFLPlfkBrqUdmPVvv5V4f7n5d9pUATQYir0kKbthYvxaOteA0D9WobLNlRZPO92Q53U2NyFKgROR-K4pVGpA/s1600/IMG_1043.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhCUXfYHPN2uURv4VG40wOHOn2dGHvvSpgm_LwZJKW53ABqN3chbFSNCzE8tFLPlfkBrqUdmPVvv5V4f7n5d9pUATQYir0kKbthYvxaOteA0D9WobLNlRZPO92Q53U2NyFKgROR-K4pVGpA/s320/IMG_1043.JPG" /></a></div>poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-19810823768965951152014-02-20T16:16:00.001+09:002014-03-16T11:57:54.532+09:00スノコの外壁を可能にする透湿防水シート<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEinn_SCuSG9IausjCb9sMhT5x7szRPxx4uloU49bYzUG6InBf03WHeZ40qKydoEujMAOuN2-kBVHjhHTui4Q8xL8khDTAHGk1C3Z7YVSOd13oVCQ4Fzr52OqeHrywAZMQrsz1TZvbkyzC0h/s1600/solitex-wa.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEinn_SCuSG9IausjCb9sMhT5x7szRPxx4uloU49bYzUG6InBf03WHeZ40qKydoEujMAOuN2-kBVHjhHTui4Q8xL8khDTAHGk1C3Z7YVSOd13oVCQ4Fzr52OqeHrywAZMQrsz1TZvbkyzC0h/s320/solitex-wa.jpg" /></a></div>
今では木造の外壁には必ず「通気層」を設け、その下地として必ず「透湿防水シート」が用いられる様になりましたが、そうせざるを得なくなったのは、外壁に透湿性の乏しいサイディング等の石油化学建材が用いられる様になり、室内で発生した水蒸気の逃げ場が亡くなり、その結果、木造住宅の耐久性を著しく損なうことになったからです。日本の木造住宅の寿命が25年しか保たなくなってしまった主な原因がここにあります。<br /><br />
今では建材メーカー各社からこの「透湿防水シート」が出ていますが、色はどれも白で、そこに工務店やハウスメーカーのロゴを印刷する様なサービスをしているメーカーもあります。外壁を仕上げるまでの工事期間中、多少とも宣伝効果があるのかもしれませんね?<br /><br />
さて、今回紹介させて頂くのは、ドイツで作られている<b>ソリテックスWA</b>という透湿防水シートです。これは、国産のシートが白い紙の様な素材であるのに対して、黒くしっかりとした厚みのある素材で、耐久性があり、紫外線にも強いということで、1週間ほど日向でこのシートに水を溜めておいてみましたが、水漏れはまたくなく、紫外線に対しても問題はなさそうでした。<br /><br />
今回はこのソリテックスWAを張った上に通気胴縁を打ち、その上に以前紹介させて頂いたエステックウッドの板材を16mmの隙間を空けて、スノコ状に張ってみました。隙間から中を覗き込むと、黒いソリテックスWAが見えていますが、全く気にならず、今までにない外壁の表情を作ることができました。これは言って見れば、外壁材がソリテックスWAで、その上に化粧として板が張られている、という状況です。<br /><br />
ソリテックスWAの耐久性に信頼がおけなければ不可能な意匠であり、これは同時にかつてない透湿性の高い外壁を実現したとも言えます。ソリテックスWAを使ってまだ様々な外壁の可能性を模索できるのではないでしょうか?
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgI0jiVZqz8V7Jc2Zjf-bDpKWCkEgu4Sx2fam9WK6maModxu9i0dq-zb9o4TBjWMslETUqWRdSvA6YGBgibQ-Z3nCcuzPgq4Gbr3BOndV3pGM0fxlAE6C5ai55FaQ-dvcZXwCR3pOrllmm5/s1600/IMG_1051.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgI0jiVZqz8V7Jc2Zjf-bDpKWCkEgu4Sx2fam9WK6maModxu9i0dq-zb9o4TBjWMslETUqWRdSvA6YGBgibQ-Z3nCcuzPgq4Gbr3BOndV3pGM0fxlAE6C5ai55FaQ-dvcZXwCR3pOrllmm5/s320/IMG_1051.JPG" /></a></div>poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-38194649103548340222014-02-20T11:08:00.001+09:002014-03-16T12:01:01.101+09:00基礎外断熱にミラポリカフォーム<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjarzRKwAveJtXzzN-YCFH2EffSNS6UBl5bAIwFuALqTpWz9UZKIlwt33ZMmEXcGeqoH0x8dK0elRuRkFryzxwEmnluDuYEYO68CzDukPhdLTx0RYMepZlocvE0BntXamOktfzPV29J_Hyo/s1600/milaporika.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjarzRKwAveJtXzzN-YCFH2EffSNS6UBl5bAIwFuALqTpWz9UZKIlwt33ZMmEXcGeqoH0x8dK0elRuRkFryzxwEmnluDuYEYO68CzDukPhdLTx0RYMepZlocvE0BntXamOktfzPV29J_Hyo/s320/milaporika.jpg" /></a></div>
高断熱住宅はグラスウール等の繊維系断熱材を軸組の中に挿入する「充填断熱(内断熱)」と発泡プラスチック系の断熱材を軸組の外側に貼付ける「外張り断熱(外断熱)」に大別されますが、では、基礎はどうするか? と言えば、これは発泡プラ系断熱材を基礎の立ち上がり部分の外側に設ける場合と、内側に設けるという2通りのやり方があります。<br /><br />
外張り断熱を考えた場合、建物を外側ですっぽり覆う、というのが明快で理想的なのですが、首都圏等の温暖地においては、基礎外断熱とすると、シロアリが発泡系断熱材の中に蟻道を作って土台に侵入してくる懸念があるため、これまで基礎内断熱とするのが一般的であった様に思います。<br /><br />
しかし、最近は「防蟻断熱材」なるものが開発され、にわかに普及して来ている様です。現在、国内で販売されている防蟻断熱材は、<br />
(1)<b>パフォームガード</b><br />
(2)<b>スタイロフォームAT</b><br />
(3)<b>TBボード</b><br />
(4)<b>ミラポリカフォーム</b><br />
の4種類で、EPS系の(1)が最も早く販売を開始し、(1)(2)は発泡時に防蟻剤を混入したもの(防蟻剤の成分については不明)で、(3)はホウ酸系の薬剤を仕様しています。<br /><br />
(4)は、ポリカーボネート樹脂を発泡した断熱材で、それ自体がシロアリの食害を殆ど受けないので、薬剤は一切使用されていない人と環境に優しい断熱材と言えます。<br />
(1)(2)(3)は、防蟻効果がどのくらい保つものなのか? という懸念がありますが、(4)のミラポリカフォームはそうした心配のない防蟻断熱材と言えるかもしれません。<br /><br />
(写真はミラポリカフォームによる基礎外断熱)poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-43264467561627722072013-07-12T14:05:00.000+09:002014-03-16T12:02:27.247+09:00板張り外壁なら”エステックウッド”がお薦め
防火の制限がないところでは、外壁に耐久性を考慮した焼き杉板やレッドシダーなどの無垢の板材を使用することが多いのですが、私たちがそのなかでも注目しているのが<b>江間忠木材のエステックウッド</b>です。<br /><br />
エステックウッドとは国産杉を200℃の高温で窒素加熱処理した材のことで、薬剤不使用のため環境負荷が少ないのが特徴です。
防腐・防虫・耐水性に優れ、高乾燥材であるため非常に軽く、木材特有の形状の狂いが少なくなっています。<br /><br />
もともと、伝統工芸であった仙台埋木(うもれぎ)を再現する目的で開発されたものなので、焼き杉とは違った深い味わいの木肌を持っていて外壁材に最適です。
価格はサイデングと比べてもそう高くはなく、耐久性のある自然素材を考えるなら、お薦めの一品と言えるでしょう。
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhXlnuupaLQrZO1EXwABshyphenhyphentkEqpn2U7KJVGCCvHBcy5SrOxdL1DppgJKwjc5s2pZw5gJyjisJ7XWyoA-kaKyj33i96SmRDcDA-7sq9xDvhFoy-HPqLxtZ60rKRsTFw13-NGxGjhiFaqMNS/s1600/point_img_05.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhXlnuupaLQrZO1EXwABshyphenhyphentkEqpn2U7KJVGCCvHBcy5SrOxdL1DppgJKwjc5s2pZw5gJyjisJ7XWyoA-kaKyj33i96SmRDcDA-7sq9xDvhFoy-HPqLxtZ60rKRsTFw13-NGxGjhiFaqMNS/s320/point_img_05.jpg" /></a></div>poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-7940175614678154732013-07-03T10:02:00.000+09:002014-03-16T12:03:26.404+09:00スイッチプレートならNK SERIE私の事務所では、どの様な建物でも共通して使用している標準仕様というものを持っていますが、スイッチプレートもそのひとつです。<b>神保電機のNK SERIE シリーズ</b>がそれで、このスイッチプレートは見ての通り非常にシンプルで美しい。プレートのエッジに丸みがなくシャープで、スイッチ部分も1個用はこの様に大きいが、2個用、3個用はこれを分割してゆく形になります。<br /><br />
一般に普及しているパナソニックのコスモワイドシリーズは、使っているとスイッチのバネがいかれてしまうことがあり、機能的にもNKの方が優れものと言えるでしょう。<br /><br />
NKは色が3種類あり、ピュアホワイトは漆喰等の白い壁にマッチします。値段は同じ神保電機のNKPシリーズの3倍ほど高価ですが、工事費全体の中で考えると大した事はなく、こういう些細なところでしっかりお洒落するのが設計事務所らしい仕事と言えるのではないでしょうか?<br /><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3cuP62o3DOKsu38AhYGjPc6euEiPV0EzbX0nzdtuk4T5upd0Qz-A_IbCdNAkch9vSRXF2r73_cLGfWmLFhSmAB2o6OCGvTONWjwGztqndN41QgOuf0tdLsN-dTeUO0gOwM_VelijumK19/s500/e0147412_1754778.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3cuP62o3DOKsu38AhYGjPc6euEiPV0EzbX0nzdtuk4T5upd0Qz-A_IbCdNAkch9vSRXF2r73_cLGfWmLFhSmAB2o6OCGvTONWjwGztqndN41QgOuf0tdLsN-dTeUO0gOwM_VelijumK19/s500/e0147412_1754778.jpg" /></a></div>poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-78784025202442769242012-12-03T19:20:00.000+09:002014-03-21T12:14:57.932+09:00呼吸する家をつくる”スーパー白洲そとん壁”<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEirpZQwpF9IOS3g0ux4CqrnRzf2DDfF6FGIeJJOIhZMCrSS4ldaDhrLdi7skU99AlH4nAYO-nzTGzAWYNwij_LRINNya7SrRKnebAf_O2C00T4_iVY0sQP1qLap3uyGUBIiNqon9jK6grVS/s1600/TS3I0020.JPG" imageanchor="1" style="clear:right; float:right; margin-left:1em; margin-bottom:1em"><img border="0" height="240" width="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEirpZQwpF9IOS3g0ux4CqrnRzf2DDfF6FGIeJJOIhZMCrSS4ldaDhrLdi7skU99AlH4nAYO-nzTGzAWYNwij_LRINNya7SrRKnebAf_O2C00T4_iVY0sQP1qLap3uyGUBIiNqon9jK6grVS/s320/TS3I0020.JPG" /></a></div>
北海道由来の高断熱・高気密住宅、大学時代にお世話になった先生が中心となって新木造在来構法が開発されたのは、今からもう30年も前のことになるが、グラスウールによるこの充填工法は首都圏では結局普及しなかった。その理由は簡単で、断熱の伝統の無いこの地域では大工さんが防湿気密シートをきちんと貼る、という認識がなく、施工者に敬遠されて来たからである。<br /><br />
「外断熱」がブームになったのは、それが充填断熱より優れているからではなく、単に施行が楽だったからに過ぎない。それをメーカーや施工者が如何にも充填断熱より優れている様に装って、消費者に高い買い物をさせていた、というのが実態である。<br />
しかし、今でも高断熱・高気密住宅は魔法瓶の様な住宅で、関東という温暖地に向かない、というイメージを持ち続けている人は以外と多い。そんな人に限って、断熱も気密も中途半端な家の中で石油ストーブを炊いて、この上ない不健康な生活をしているのである。<br /><br />
さて、北海道の様な寒冷地においては、冬場の内外の温度差が大きいので高気密でなければ途端に内部結露を起こしてしまうのだが、実は、首都圏の様な温暖地においては、高気密でなくとも高断熱の家をつくることができる。<br /><br />
透湿性の高い材料を組み合わせることで、内部結露を起こさずに室内で発生した水蒸気を外部に排出してしまう外壁を構成する事ができるのである。<br /><br />
外壁通気層を設ければ、選択できる素材は以外と多いのだが、通気層を設けない本当の「呼吸する壁」をつくることができる外装材が唯一ある。<br /><br />
それは、<b>高千穂の「スーパー白洲そとん壁」</b>で、九州のシラス大地から生まれたこの材料は透湿性が高く、それでいて防水性がある左官材である。セルロースファイバーとこのスーパー白洲そとん壁を組み合わせた外壁は、今のところ唯一の「呼吸する壁」と言えるだろう。<br /><br />
写真は私の現場ではじめて白を使ってみたところ。塗り始めは殆どセメント色で、色を間違っているのではないかと心配になったが、乾いてくるとだんだん白っぽくなってきた。しかし、最終的に真っ白になる訳ではなく、やはり少しグレーがかった色に落ち着いた。<br /><br />
外壁の左官仕上げは、いつもクラックが問題になるが、そとん壁は殆どその心配が少なく、例えクラックが発生しても、何か魔法の液体の様なものを塗ると、すぐにクラックが消えてしまう。<br /><br />
通常、「掻き落とし仕上げ」とするが、ザックリとした感じが重厚感を感じさせる。掻き落とし仕上げの場合、出隅部分は掻き落としができないので、縁取りをした感じになるが、それが嫌な場合は「スチロゴテ仕上げ」にしたりする。いづれにしろ、塗り壁としてはなかなかの優れものである。<br /><br />poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-73637272634419972302010-09-20T18:13:00.002+09:002010-09-20T18:29:50.438+09:00すっきりと目立たない天井点検口<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgctTLxZ37LUtACjwNVqhF8m68mVJoerC7-xX91rnyancVcAlEs1YuSVGyJf6URIc6fVNYPKQ4jFLbY8focZcideMVvqQ82PZ7g9SO1ryhfGerZMC9SAAS_W-7WzaHDFIUeHe3Mc-soucC4/s1600/IMG_0669.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgctTLxZ37LUtACjwNVqhF8m68mVJoerC7-xX91rnyancVcAlEs1YuSVGyJf6URIc6fVNYPKQ4jFLbY8focZcideMVvqQ82PZ7g9SO1ryhfGerZMC9SAAS_W-7WzaHDFIUeHe3Mc-soucC4/s320/IMG_0669.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5518925474079108386" /></a><br />木造住宅などではあまり天井点検口を設けることは少ないが、<br /><br />ちゃんとした第三種24時間換気システムなんかを付けると<br /><br />排気ファンを納めた位置に天井点検口が必要となる。<br /><br />通常のアルミ既製品の点検口はアルミの枠が目立って頂けないが、<br /><br />今日、紹介するのは<span style="font-weight:bold;">ナカ工業</span>の 「<span style="font-weight:bold;">ハイハッチMM (目地タイプ)</span>」<br /><br />これは目地棒の様に枠が細く目立たない、すっきりとした目地タイプの天井点検口。<br /><br />道具不用で開閉できるスライドロック。<br /><br />枠は標準はアルマイト仕上だが、白目地タイプもある。<br /><br />枠内に納める面材は通常プラスターボードの厚みを想定して作られているが<br /><br />今回はサワラの板15mm厚張りの天井に付けるので<br /><br />板厚を薄くスライスして納めてもらった。<br /><br />昔から愛用している点検口である。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-63230727836381860382010-09-08T16:25:00.004+09:002010-09-08T16:32:45.675+09:00断熱性に優れたお洒落なスクリーン<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjC4y_aEhlV9TGzrRPjMxCchyphenhyphen3W-XEPZYNXM9fIu-WyCrreJNeYWG_ILT5OcBWcDdWlC22apd_TtHK5kKOnbR9Th8AF5tLxmNx-UgSPqKpR7JxeOxErgTstcP5xafxQKdejpJLhbPrtDoeO/s1600/IMG_0925.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 214px; height: 320px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjC4y_aEhlV9TGzrRPjMxCchyphenhyphen3W-XEPZYNXM9fIu-WyCrreJNeYWG_ILT5OcBWcDdWlC22apd_TtHK5kKOnbR9Th8AF5tLxmNx-UgSPqKpR7JxeOxErgTstcP5xafxQKdejpJLhbPrtDoeO/s320/IMG_0925.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5514440722304943762" /></a><br /><br /><br />今日紹介するのは、セイキ総業の「ハニカムサーモスクリーン」<br />ポリエステルの不織布でできたスクリーンで、構造が蜂の巣の様なハニカム構造になって、中に空気層を形成し、夏は遮熱効果が、冬は断熱効果が非常に高いスクリーン。<br /><br />断熱サッシと合わせれば、熱貫流率はサッシだけの場合の半分近くまで落とせる。窓廻りは如何に断熱サッシを使っても、外壁の断熱性能の1/5〜1/7位しかないから、熱的にはいずれにしろウィークポイントとなる。<br /><br />ハニカムサーモスクリーンは、窓廻りのこうした弱点をカバーしてくれるので北国では定番だが、首都圏では殆ど知られていない。しかし、最近流行りの「内窓」を設置するなら、こちらの方がずっとスマートでお薦め。<br /><br />柄物はないが色の種類が豊富で、シンプルでお洒落。<br />窓廻りをレースとカーテンとしたい場合は別だが、ハニカムサーモスクリーンは閉めると障子紙の様に外光を柔らかく拡散してくれる。<br />また、開けると蜂の巣状の空洞がしっかり畳まれてすっきりと上部に納まる。<br /><br />やはり、価格がちょっとネックになるが、設計の段階からしっかり断熱計画をするなら、結構使えるアイテムである。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-53574531690990892010-08-16T17:08:00.003+09:002010-08-16T17:40:18.661+09:00土台気密パッキン「ノルシール」<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiY-KqBeMCCq9OmaPv3k_Y7PrDenI_TWZ7gLvV35NiZgH695kem4UdyuxuRuMv-xkZBwOsqc2Il0xfT11wigQ_SnNHueinJ9iHOhIx341hAZd7p6Miumr3IdrwbCbXt5T8fDLNua5LZt5hi/s1600/DSC00634.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiY-KqBeMCCq9OmaPv3k_Y7PrDenI_TWZ7gLvV35NiZgH695kem4UdyuxuRuMv-xkZBwOsqc2Il0xfT11wigQ_SnNHueinJ9iHOhIx341hAZd7p6Miumr3IdrwbCbXt5T8fDLNua5LZt5hi/s320/DSC00634.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5505924719195559842" /></a><br />土台気密パッキンとは主に高気密・高断熱住宅で使われるものである。<br /><br />温暖地においては、床下を「外」と考える伝統があるので、床下換気口を付けたり、最近では基礎天端と土台に間に基礎パッキンで隙間を空けて、そこから床下の換気をしているのが一般的だが、高気密・高断熱住宅では床下も「室内」と考えるので、基礎天端と土台の間に隙間ができない様にするために、「気密パッキン」が必要になる。<br /><br />この気密パッキンはメーカー各社から出されているが、その多くはEPDMゴム発泡体で作られている。<br /><br />EPDMフォームは高圧縮時には高い気密性を発揮するが、少しでも圧縮率が下がると気密性能が大幅に低下してしまうという欠点がある。<br /><br />ここで紹介する「ノルシール」はPVCを機材とした独立気泡構造を持つ発泡シール材で、元々、機械関係の接合部の気密、防水パッキンとして使用されており、対薬品性、摩耗性に優れ、柔軟性に優れており、経時変化に対しても、また、低圧縮時においても高い気密性を保持する。<br /><br />住宅用としてはまだメジャーではないが、基礎天端に不陸があっても気密性能を発揮できるので、こだわりのある設計者にとっては、ちょっと隠れたお薦め建材である。<br /><br />住宅の土台用気密パッキンとしての製品「ノルシール」は、「共ショウ」という会社から発売されており、防湿フィルム付きで位置決めがし易い様になっている。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-15563931278358011982010-08-10T10:00:00.003+09:002010-08-10T10:44:25.908+09:00石化する塗り壁「モノプラルKS」の魅力<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiM80ialMgO75Tq9a6n7wvOooYoFyFn5xt9WG4vRAOiEIFdOHsjyYvjtkVdRmd9bcNMl6xPMdWJGgXmJCrjqUhxcED33FEQTHPM0Iv-PsONKh09g8kAd8gbWPzKX6tpsvQBSSy36e2L6YLf/s1600/sakura004.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 214px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiM80ialMgO75Tq9a6n7wvOooYoFyFn5xt9WG4vRAOiEIFdOHsjyYvjtkVdRmd9bcNMl6xPMdWJGgXmJCrjqUhxcED33FEQTHPM0Iv-PsONKh09g8kAd8gbWPzKX6tpsvQBSSy36e2L6YLf/s320/sakura004.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5503590857264289778" /></a><br />イタリアの街の旧市街を歩くと、外壁の大きな石積みに圧倒されるものだが、それもおよそルネサンス期までの建物で、ヨーロッパの町並みを構成する建物の多くはレンガ積みに塗り壁を施されたものである。<br /><br />フランス等で長年培われたそうした塗り壁材を日本に取り入れたのが<span style="font-weight:bold;">ゲーテハウスの「モノプラルKS</span>」である。<br /><br />これは生石灰を主成分としているため、施工後、長い年月をかけて空気中のCO2と反応して石化、即ち、石灰岩になってゆく、という代物。<br /><br />天然顔料によりカラーバリエーションも豊富で、色落ちの心配もなく、塗り替えの必要がない。<br /><br />防水性が高く、かつ透湿性があるため、壁内結露の心配も少ない。<br /><br />しかし、この材料の魅力は、まず、壁に模様を入れたり、ボーダーを入れたり、ひとつの平面を自由に塗り分けられることである。<br /><br />さらに、自由に凹凸を付けたり、レリーフを施すこともできる。<br /><br />マットな重厚な感じのテクスチャーもなかなかいい。<br /><br />これでヨーロッパ調の家が自由に造れるが、日本という土地でこれを使ってどうデザインするかは、設計者の力量にかかっている。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-59575820833016814942010-08-06T18:45:00.002+09:002010-08-06T18:47:15.124+09:00木造軸組工法の盲点は釘にあり!<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj3HgXn9brp8-zxOFyLQym0q9JcTL1aR0mJPgPi29SGFQHq6IQ2StcvJU4DnXOQDtSh3GEevlIMm37KChdGMKuxpL9XGiNAQWqX9ANr1LZP79SKH31JNvNL4yUels4L2HXgnMV7ZDWjqE1s/s1600/IMG_0869.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj3HgXn9brp8-zxOFyLQym0q9JcTL1aR0mJPgPi29SGFQHq6IQ2StcvJU4DnXOQDtSh3GEevlIMm37KChdGMKuxpL9XGiNAQWqX9ANr1LZP79SKH31JNvNL4yUels4L2HXgnMV7ZDWjqE1s/s320/IMG_0869.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5502231062192131058" /></a><br /><br /> 最近の住宅は、筋交いだけでなく構造用合板で壁倍率を確保することが一般的となって来ました。設計においては簡単な計算で木造住宅の耐震強度を持たることができますが、しかし、現場では意外と強度の足りない耐震壁が作られているのです。問題は「釘」にあります。<br /><br /> 基準法では使用する釘の種類やピッチが決められているのですが、現場では間違った釘が使われていることが多々あります。釘については実は、設計者も大工さんもよく分かっていないのです。ツーバイは元々枠組み工法なので釘が命であり、ツーバイ専用のCN釘(太め鉄丸くぎ)が使われていますが、在来ではN釘(鉄丸くぎ)を使わなければならないことになっています。しかし、法律で決められていながら、関東地方にはN釘が殆ど流通していなかったという事情(木構造建築研究所 田原の田原所長に伺いました)もあり、大工さんも殆どよく分からずに梱包用に使う様なNC釘(ロールくぎ)などが使われていたりしました。これでは、計算上の強度はでないため、法改正された関西淡路大震災以降も在来工法の住宅では結構、強度不足の住宅が多く存在するものと思われます。<br /><br /> また、現在は殆ど釘打ち機が使われるので、釘頭が合板の中にめり込んでいる場合も多く、これもまた強度不足の原因になっています。<br /><br /> そこで、今日、紹介するのが安田工業の「スーパーLL釘」です。これはステンレス製の釘で、釘胴部にスクリューニング加工を施すことで抜けに対処し、釘頭を大きくする事で釘頭の合板貫通を防止したものです。勿論、国交省の認定を受けた商品で、その実験結果からも釘によって耐震強度が大きく違ってくることを実証しています。<br /> 値段は勿論、少し高いですが、家一軒分で+5万円程度のものです。地震国日本で安全に賭ける費用としては微々たるものと言えるでしょう。<br /><br /> ちなみに、安田工業は安田財閥の創始者、安田善次郎が作った東洋初の洋釘会社です。<br />(写真左からNC釘、N釘、スーパーLL釘)poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-82530506200287204512010-07-31T11:14:00.002+09:002010-07-31T11:40:12.026+09:00外付けブラインドシャッター<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjdpjIY_KoNTUiA9YihODhwUk4eXo7Q-vtkCg34HvwhNrIIfU0fke7aLqeKVWWPMConFBJuqwdK2Ni4zOHqV0FxpwlA_w0mnfPWL2Oh-C_RJ7Yk88DKxX9gpSzI7-qWV1z73vcEfxBAbNlk/s1600/IMG_oires.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjdpjIY_KoNTUiA9YihODhwUk4eXo7Q-vtkCg34HvwhNrIIfU0fke7aLqeKVWWPMConFBJuqwdK2Ni4zOHqV0FxpwlA_w0mnfPWL2Oh-C_RJ7Yk88DKxX9gpSzI7-qWV1z73vcEfxBAbNlk/s320/IMG_oires.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5499894578144276082" /></a><br />夏場の日射遮蔽の手段は、軒の出や庇の長さをきちんと計算して設けるのが、今でも最も効果的な方法である。<br /><br />しかし、東面や西面については太陽高度が低いので、軒の出や庇では対応できない。<br /><br />昔ならヨシズを下げて対処したものだが、いづれにしろ、日射は部屋の外で遮るのが肝要である。<br /><br />最近は土地が狭いためか、デザイン的にモダンな感じが求められるためか、屋根は殆ど軒の出はなく庇もない家が多い。<br /><br />そこで、夏場の日射を遮るのはブラインドやカーテンに頼らざるを得なくなるが、窓の室内側に設けるブラインドでは太陽の熱を50%も遮る事はできない。<br /><br />ここで紹介するのは、オイレスECOの電動式ブラインドシャッター「サンシャディ」である。<br /><br />サッシの外側に取り付け、自由に羽根の角度を調整でき、シャッターとして完全に閉め切ることができる。<br /><br />この効果は抜群で、どの方位に対しても日射をしっかり遮る事ができるので、室内の温度環境をしっかり保つ事ができる。<br /><br />オイレスECOでは、この他、手動式のブラインドシャッター「ミラレス」もあり、これらは、サッシメーカーのシャッターと比べてもその機能性と意匠性が高く、愛用の一品である。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-10119172971979859192010-07-22T11:58:00.003+09:002010-07-22T12:16:41.951+09:00主婦が選ぶ洗面化粧台<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjm5uCrwi26mDuZe_SCR_fj7GktEWg-773PM31Wxe7yfYuZN2N7zVuGHU92Gk3-KjO1xjx02qazw80Ol6LdA_9ypb7nEWKCWspez4BcbHxNXFGzSr785cH7254pKiNTpkjBOUa05tVgCv95/s1600/PIARA.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 214px; height: 320px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjm5uCrwi26mDuZe_SCR_fj7GktEWg-773PM31Wxe7yfYuZN2N7zVuGHU92Gk3-KjO1xjx02qazw80Ol6LdA_9ypb7nEWKCWspez4BcbHxNXFGzSr785cH7254pKiNTpkjBOUa05tVgCv95/s320/PIARA.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5496564204437272338" /></a><br />住宅の設計をしていると、主婦からは「できるだけ掃除がし易い様に、、」という注文が必ず付く。<br />先行きの見えない時代、共働きの家庭も多いが、それでも家の管理は主婦に任されているのが現実だから、できるだけ掃除が楽な家にしたい、というのは主婦の宿願とも言えるだろう。<br />そんな主婦達が洗面化粧台を選ぶ時に、最近最も多いのが、<br /><br />INAXのピアラ。<br /><br />洗面ボウルの背面がせり上がっていて、そこに水栓が付いている。<br />洗面器の外に水栓を付けると、そこが汚れ易く、掃除がし難いと言う訳である。<br />ピアラは、バリエーションのある収納家具付きの洗面器だが、単品でも取り付けられる。<br />ここでは施主の要望に合わせて、化粧台を大工さんに造作してもらった。<br />メーカー各社から多くの洗面器が出ている中から選ばれる「ピアラ」は、結構、主婦の気持ちに応えている様だ。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-17719762918615424512010-07-09T14:36:00.003+09:002013-10-03T13:51:36.464+09:00フラットに使えるフロアコンセント<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjL7S6ZuX0lC4zEhOk6d-ElLjD16pdNQD82LjHtRSw2IUVJ8EhjMKZZUq0gxX1GTaNf7MyaCab4Hb2dY2GAnXYyvEFASY5OVLLNMmSfL2F5FimahGzBnyzZKHPkEozbhs9D6Nfm4qp54xa2/s1600/IMGP0382.JPG" imageanchor="1" ><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjL7S6ZuX0lC4zEhOk6d-ElLjD16pdNQD82LjHtRSw2IUVJ8EhjMKZZUq0gxX1GTaNf7MyaCab4Hb2dY2GAnXYyvEFASY5OVLLNMmSfL2F5FimahGzBnyzZKHPkEozbhs9D6Nfm4qp54xa2/s400/IMGP0382.JPG" /></a>
フロアコンセントは、使用する時に床面から差込み口が跳ね上がって使用するタイプのものが一般的だが、<span style="font-weight:bold;">寺田電機製作所のバリアフリーフロアコンセントCEAシリーズ</span>は、フタを開けると中に2口のコンセントがあり、そこに差込んでフタを閉め、コードだけを出す事ができるので足を引っかけてつまづくこともない、グッドデザイン賞のフロアコンセント。うちの事務所では壁から離れたダイニングテーブルの下に付けることが多い。最近の食卓はホットプレートをよく使うので結構、重宝している。poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-53243937005289146092010-06-25T18:17:00.003+09:002010-06-25T18:21:55.690+09:00凄い透湿面材!「ケナボードS」<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-Hxc5J0Df1RAWyvV_mL4_z_HTzlOUUGPE4zc5Nbzo-MMRpuYOt03dYGREnAFJKaNq5YYLev3CEr6QQ_dz_b5mZFefD27zpYNCYC0HtURLHqWF8QiUa3asCZrs2XEbOMYng8_F2E42rYof/s1600/IMG_0638.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-Hxc5J0Df1RAWyvV_mL4_z_HTzlOUUGPE4zc5Nbzo-MMRpuYOt03dYGREnAFJKaNq5YYLev3CEr6QQ_dz_b5mZFefD27zpYNCYC0HtURLHqWF8QiUa3asCZrs2XEbOMYng8_F2E42rYof/s320/IMG_0638.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5486638713579297650" /></a><br /> 最近の木造住宅では外壁面に構造用合板を貼って壁倍率を確保するのが一般的になってきましたが、構造用合板は透湿抵抗が大きいので、充填断熱を考えると室内側に気密シートを貼らなければ内部結露の危険性が高いと言えます。<br /><br /> しかし、一般的にはこうした内部結露の問題には無頓着な設計者が多く、高気密・高断熱を意図しなければ気密シート張りをする設計者は殆どいません。<br /><br /> 例え、気密シート張りをしても首都圏の温暖地では気密シートの意味を良く理解している施工者が少なく、いい加減な施工がなされて、内部結露を引き起こしているケースが多いと言えるでしょう。<br /><br /> そこで今日ご紹介するのが、パナソニックの「<span style="font-weight:bold;">ケナボードS</span>」という面材です。これは多年草のケナフから作られた透湿面材で、透湿抵抗が構造用合板の1/10しかありません。しかも、僅か4.5mmの厚さで構造用合板以上の壁倍率が確保できるという優れものです。<br /> これを使えば、首都圏地域なら、気密シート張りなどしなくても内部結露の心配の少ない充填断熱ができます。<br /><br /> 同様に杉皮や杉の未利用材から作られたエコ建材として以前からダイケンが出している「<span style="font-weight:bold;">アセダスD</span>」があります。これは、壁倍率が1しかありませんが、ケナボードよりずっと価格が安いので、私はこの2つの面材を巧く使い分けています。<br /><br /> 長持ちする家を作りたければ、こうした透湿性のある材料を巧く組み合わせて内部結露の心配の少ない家づくりを心掛けたいものです。<br /> 日本の木造技術は、できるだけ湿気を溜めない技術だったのです。それは今でも変わりません。<br /><br />(写真、下の青いボードがアセダスD、上がケナボードS)poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-27946537846923842222010-06-22T11:44:00.004+09:002010-06-22T11:52:49.136+09:00ナガイの遮熱シート<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBpF_eseoasLKfR2MiS8Ui70rtRuzQyEUad688ViXPRZNfYZHCTRWKlIRkxwi3deW51rz2DSbrzzSmB4od9pMHIr3_-oKgpw4jTJl6jGGk-MwT-okO0nK5-jzuatD1rB7fvbTCHrahVDKD/s1600/IMG_0455.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBpF_eseoasLKfR2MiS8Ui70rtRuzQyEUad688ViXPRZNfYZHCTRWKlIRkxwi3deW51rz2DSbrzzSmB4od9pMHIr3_-oKgpw4jTJl6jGGk-MwT-okO0nK5-jzuatD1rB7fvbTCHrahVDKD/s320/IMG_0455.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5485425001119052658" /></a><br /><br /> 最近、屋根からの輻射熱対策として遮熱シートが用いられるケースが増えて来た様に思いますが、私はナガイの「イーストルーフ」という遮熱シートを使用しています。<br /><br /> NASAが開発したと言って盛んに営業していたリフレクティクスとか、アストロ-Eといった製品も使った事がありますが、これらは素材自体に透湿性がないので、室内から漏れ出る水蒸気を逃がすための通気層と、輻射熱を反射するための隙間としての通気層という2重の通気層を設けなければならず、大変苦労しました。(普通はそんなことおかまいなしに使っている様ですが、、)<br /><br /> しかし、このイーストルーフは、遮熱、透湿、防水を兼ね備えているので通常の屋根通気層を設ければ、内部結露の心配をせずに済みます。<br /><br /> 上に上げた写真は、発泡プラ系の断熱材を外張りした上にこのイーストルーフを張っているところです。この上に通気胴縁を打って野地板を張ります。<br /><br /> さて、このナガイという会社の<a href="http://www.nagai.co.jp">HP</a>に「夏涼冬温の家」というページがありるのを私も最近知ったのですが、私が「高気密・高断熱」後の家づくりとして考えていたことが正にここに書かれていたので、大変嬉しく思いました。そして、ナガイが取り扱っている製品をみても、永井社長の家づくりに対するしっかりしたビジョンが感じられます。これからも、もっともっと日本の家づくりにいい建材を開発、提供して頂ければと思います。<br /><br /> poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-91338026641728819142010-06-20T12:05:00.003+09:002010-06-20T12:10:10.759+09:00セルロースファイバーの魅力<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiu-Ut2OrHT7chp5rrLxjNXVVH7fjgNpxVX-h_XCvI7gI9dI_s4LCfF0SWhggPLSBLqQbLnKxXVt_2-2kVj3GNkwzu-6KJd2Gb7eJwFulylijXfWA5frWb1P1ZXOvJh3VRw7acdKrPjxgDj/s1600/IMG_0532.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 320px; height: 240px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiu-Ut2OrHT7chp5rrLxjNXVVH7fjgNpxVX-h_XCvI7gI9dI_s4LCfF0SWhggPLSBLqQbLnKxXVt_2-2kVj3GNkwzu-6KJd2Gb7eJwFulylijXfWA5frWb1P1ZXOvJh3VRw7acdKrPjxgDj/s320/IMG_0532.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5484687384087017986" /></a><br /><br /> セルロースファイバー断熱材(以下、CFと表記)は、まだ断熱材と言えばグラスウールしか知らなかったような時代からすでにあったのですが、未だに断熱材の我が国におけるシェアを見ると、グラスウールが約50%を占め、次に外張り断熱で躍進している発泡プラスチック系の断熱材が入り、最近では自然系の断熱材も種々出て来ていますが、CFはほんの2%に過ぎません。<br /> この様にCFは未だにマイナーな存在に甘んじていますが、実はなかなかあなどれない存在!<br /> CFが結構、一般に知られる様になったのはつい最近のことで、山本順三さんの「この本を読んでから建てよう」とか「無暖房・無冷房の家に住む」という本でCFを強烈にアピールしてからです。<br /> この山本順三さん、とっても口の悪い人で、本書の中で名だたる大学の研究者達をバサバサと切っています。私の恩師もバッサリ切られました(笑)。口は悪いけど、言ってる事は結構正論で、実際に断熱施工を営んでいる断熱屋のオヤジの経験値には圧倒されるものがあります。<br /> さて、CFは皆さんご存知の通り新聞古紙から作られる木質繊維の断熱材です。充填断熱材として使用される断熱材の多くはマット状のもので、壁の中に筋交いなどがあるときちんと充填するのが難しいのに対し、CFはホースで壁の中に吹き込まれるため、壁の複雑な形状の中にもきっちりと充填され、断熱不良箇所ができ難いという利点が有ります。しかし、私がお薦めする理由は、やはりその保湿性能にあります。即ち、高気密・高断熱も透湿抵抗理論もよく分かっていない本州のビルダーや設計者が充填断熱を計画するなら、最も内部結露に対する安全性の高い断熱材であると言う事ができます。高気密・高断熱住宅で指摘される冬場の過乾燥や室内の反響音の問題についても、CFは効果的であると言えます。<br /> さて、CFのメーカーは製紙業界大手が中心となっていますが、小さな会社が夫々独自の違いを出しています。例えば、デコスはCF中に糊の成分を入れて、施工後に自沈して上部に隙間がでてしまう、というかつてのCFの欠点を解消しています。しかし、糊で固めるCFというのは廃棄処分時の問題等を考えると個人的にはちょっと。そこで私は「マツナガ」のCFを使っています。<br /> 「マツナガ」のCFは先の問題を麻の繊維を混入する事で解決しています。しかし、このCFはもの凄い高密度で(64k/m3くらい)で挿入されるので、元々沈下するという感じは全くありません。また、当然、断熱材なのですから、CFの断熱性能が気になるところですが、これは同じ厚みで発泡プラスチック系の断熱材と同等の断熱性能を発揮しています(通常、繊維系の断熱材は100mm厚で、発泡プラ系の50mm厚相当)。これは、やはりその密度の高さによるものと言えます。<br /> 羊毛断熱材もCF同様、保湿性、吸放湿性のある断熱材として自然住宅を売るビルダーに珍重されていますが、やはりその密度が低いので断熱性能は全くCFには及びません。また、羊毛断熱材で私が気になるのは、それは100%オーストラリアやニュージーランドからの輸入に頼っているという事です。「フードマイレージ」という言葉が少し前に流行りましたが、断熱材の様な軽くてかさばるものを遠方から輸送エネルギーをかけて運んでくる、というのは、他の自然系の断熱材同様、それだけで環境に対する矛盾を感じます。<br /> CFは元々木の繊維ですから自然素材と言って良く、国内生産される上に一時生産エネルギーが最も小さい断熱材です。断熱性能が高く、その保湿性が内部結露の危険性を緩和してくれるCFは、一押しの断熱材といっていいでしょう。但し、専門業者による責任施工となるので、発泡プラ系の断熱材による外張り断熱と同等の金額になります。しかし、自然系を望むならやはりCFということになります。<br />(写真はマツナガのMS工法)poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-4400333594226116989.post-72847666932744764522010-06-18T14:32:00.003+09:002010-06-18T14:52:28.347+09:00ごあいさつ本日より「<span style="font-weight:bold;">勝手にお薦め建材紹介所</span>」を開設させて頂きます。<br /><br /> これは私が住宅の設計に勤しむ中で見付けた、あるいはいつも愛用している「これはお薦め!」という建材を独断と偏見でご紹介するサイトです。これから家づくりをお考えの方は勿論、プロの方もぜひ参考にして頂ければ幸いです。<br /><br /> また、プロの方には「もっといいものがある!」というコメントを頂ければ大変ありがたく思います。ぜひ、皆さんのお力をお借りしながら盛り上がりのあるサイトにしていけたらと思っておりますので、宜しくお願い致します。<br /><br />poohmohttp://www.blogger.com/profile/12614658890301796483noreply@blogger.com0