2010年8月10日火曜日

石化する塗り壁「モノプラルKS」の魅力


イタリアの街の旧市街を歩くと、外壁の大きな石積みに圧倒されるものだが、それもおよそルネサンス期までの建物で、ヨーロッパの町並みを構成する建物の多くはレンガ積みに塗り壁を施されたものである。

フランス等で長年培われたそうした塗り壁材を日本に取り入れたのがゲーテハウスの「モノプラルKS」である。

これは生石灰を主成分としているため、施工後、長い年月をかけて空気中のCO2と反応して石化、即ち、石灰岩になってゆく、という代物。

天然顔料によりカラーバリエーションも豊富で、色落ちの心配もなく、塗り替えの必要がない。

防水性が高く、かつ透湿性があるため、壁内結露の心配も少ない。

しかし、この材料の魅力は、まず、壁に模様を入れたり、ボーダーを入れたり、ひとつの平面を自由に塗り分けられることである。

さらに、自由に凹凸を付けたり、レリーフを施すこともできる。

マットな重厚な感じのテクスチャーもなかなかいい。

これでヨーロッパ調の家が自由に造れるが、日本という土地でこれを使ってどうデザインするかは、設計者の力量にかかっている。

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