北海道では断熱に対する要請が厳しいので、熱損失の大きい窓についてはそれこそ高性能な断熱サッシが求められています。
現在、最も性能の高いサッシはトリプルガラス入りの木製サッシで、国内でも結構作られていますが、やはり値段が高いため、多くは北欧・北米で作られているサッシを輸入して使われているケースが多いと言えるでしょう。
首都圏においては、相当マニアックでお金のある人ぐらいしか使えない代物で、スエーデンハウスやOMソーラー関係で大量仕入れでコストダウンできるところ以外、一般の設計者にとっては、アルミの断熱サッシを使えるくらいで上等と言えるところですが、私の場合、結構、ポイント的には木製サッシを使っています。
プレーリーホームズの”レノホンダ”というシリーズで、これはスエーデンから輸入しているトリプルガラス入りの木製断熱サッシです。
種類は限定されているのですが、私は1200角の横軸回転窓を好んで使っています。1台8万円くらいで入るので、この手のサッシとしては最も安いのではないでしょうか?(以前UPした「スノコの外壁を可能にする透湿防水シート」の記事の写真にも載っています。)
(株)野平都市建築研究所が、これまでの家づくりで使用してきた様々な建築材料の中から、これはいい! と思ったものを独断と偏見で紹介するブログです。ぜひ、あなたの家づくりの参考にして頂ければ幸いです。
2014年3月15日土曜日
2014年3月12日水曜日
ホウ酸系の安全な防蟻剤
木造住宅の土台にはヒノキの心材を使うのが私の事務所としての一般仕様で、価格的には安くても防腐剤注入材は使いません。本当はヒバ材を使いたいのですが、ヒバは関東県では入手困難で、基本的にはできるだけ気候条件の合った近県材を使うという方針です。
さらに、地盤面から1mの高さまでの木部には防蟻処理をしなければならないので、一般的には相変わらず農薬由来の劇薬を塗って(吹き付けて)シロアリに対処しようという感じなのですが、私の事務所ではボロン・デ・ガード・プロとか、エコボロンといったホウ酸系の薬剤を使用しています。
これらはアメリカ産の防蟻剤で、日本に生息するシロアリよりも強力なアメリカカンザイシロアリを駆除する為に開発されたものですが、透明な水飴の様な状態の液剤を水に溶かして、それを木部にハケで塗ります。
この薬剤はその毒性によってシロアリを殺すのではなく、シロアリが体内に取り込んだ時に、その消化を妨げる事によってシロアリをやっつける、というもので、殆ど匂いもなく、なめても問題ありません。ホウ酸は目薬にも入っている位ですから、農薬系の薬剤に比べたら私達の健康に対しては極めて安全性の高い薬剤と言えます。
ただ、防蟻業者にははなはだ嫌われています。木材表面に塗るもので、農薬系に比べて木材の中への浸透性が低いので、水に濡れると落ちてしまう、と言って何とか避けようとしますが、結局、これらのホウ酸系の防蟻剤は大工さんでも、素人さんでも誰でも手軽に塗れるので、誰にでも扱えなかった防蟻処理という特権を失ってしまうという危機感があるのかもしれませんね。
さらに、地盤面から1mの高さまでの木部には防蟻処理をしなければならないので、一般的には相変わらず農薬由来の劇薬を塗って(吹き付けて)シロアリに対処しようという感じなのですが、私の事務所ではボロン・デ・ガード・プロとか、エコボロンといったホウ酸系の薬剤を使用しています。
これらはアメリカ産の防蟻剤で、日本に生息するシロアリよりも強力なアメリカカンザイシロアリを駆除する為に開発されたものですが、透明な水飴の様な状態の液剤を水に溶かして、それを木部にハケで塗ります。
この薬剤はその毒性によってシロアリを殺すのではなく、シロアリが体内に取り込んだ時に、その消化を妨げる事によってシロアリをやっつける、というもので、殆ど匂いもなく、なめても問題ありません。ホウ酸は目薬にも入っている位ですから、農薬系の薬剤に比べたら私達の健康に対しては極めて安全性の高い薬剤と言えます。
ただ、防蟻業者にははなはだ嫌われています。木材表面に塗るもので、農薬系に比べて木材の中への浸透性が低いので、水に濡れると落ちてしまう、と言って何とか避けようとしますが、結局、これらのホウ酸系の防蟻剤は大工さんでも、素人さんでも誰でも手軽に塗れるので、誰にでも扱えなかった防蟻処理という特権を失ってしまうという危機感があるのかもしれませんね。
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