高断熱住宅はグラスウール等の繊維系断熱材を軸組の中に挿入する「充填断熱(内断熱)」と発泡プラスチック系の断熱材を軸組の外側に貼付ける「外張り断熱(外断熱)」に大別されますが、では、基礎はどうするか? と言えば、これは発泡プラ系断熱材を基礎の立ち上がり部分の外側に設ける場合と、内側に設けるという2通りのやり方があります。
外張り断熱を考えた場合、建物を外側ですっぽり覆う、というのが明快で理想的なのですが、首都圏等の温暖地においては、基礎外断熱とすると、シロアリが発泡系断熱材の中に蟻道を作って土台に侵入してくる懸念があるため、これまで基礎内断熱とするのが一般的であった様に思います。
しかし、最近は「防蟻断熱材」なるものが開発され、にわかに普及して来ている様です。現在、国内で販売されている防蟻断熱材は、
(1)パフォームガード
(2)スタイロフォームAT
(3)TBボード
(4)ミラポリカフォーム
の4種類で、EPS系の(1)が最も早く販売を開始し、(1)(2)は発泡時に防蟻剤を混入したもの(防蟻剤の成分については不明)で、(3)はホウ酸系の薬剤を仕様しています。
(4)は、ポリカーボネート樹脂を発泡した断熱材で、それ自体がシロアリの食害を殆ど受けないので、薬剤は一切使用されていない人と環境に優しい断熱材と言えます。
(1)(2)(3)は、防蟻効果がどのくらい保つものなのか? という懸念がありますが、(4)のミラポリカフォームはそうした心配のない防蟻断熱材と言えるかもしれません。
(写真はミラポリカフォームによる基礎外断熱)
0 件のコメント:
コメントを投稿